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執筆者の写真risa yukimura

モラハラ後の不登校:向き合う親と子供の気持ち

更新日:2023年9月24日


こんばんは。

カウンセラーの幸村です。


モラハラから離れても継続する課題の一つに

子供の不登校があります。

特に、ひとり親世帯が不登校児を抱える割合は

ふたり親の2~3倍に上るというデータがあります。


幸村家の長男もその一人でした


長男が小学4年生の終わりに、

元夫のモラハラとアル中がピークになり、

長男もたびたびターゲットにされるようになりました。


それまでも、下の子たちとの扱いに差をつけられたり、

不必要に厳しくされたりしていて、

長男は学校に行くタイミングでよく

体調を崩すようになりました。


特に同居最後の1年間はひどく、

宿題が進んでいないだけで、

過呼吸を起こすほど怒鳴られたり、

インフルにかかって咳込んでいるのに

解熱剤を飲んで学校に行けと言われたり、

その状態で、雪の中、ゴミ捨てに行かされそうになったり・・・

(もちろん止めましたが)


そんな状況から間もなく、モラ逃げをして

最終的に夫を追放したのですが・・・


これからはやっと安心して暮らせるね、

というタイミングで、

長男は本格的な不登校に突入しました。



当時の私は、長男の登校しぶりは

父親のせいだと思っていたので、

せっかく不安要素を排除したのに、

私一人になった途端、学校に行けなくなったことに

かなり動揺しました。


今にして思えば、あれだけ怖い思いをしたのを

やっと安心して外に出せるようになった、

そういうタイミングだったのでしょう。

頭痛、腹痛、微熱に加え、

幻覚が見えるようなことも言われました。


まさか自分の子供がそんな風になってしまうなんて

本当に心配な日々でした。


本人は、皆と同じ生活がしたくて、

学校に行く、移動教室も参加する、

と予定に組み込むのですが、

当日朝になると、どうしても動けない・・・


親の方も、子供に年相応の楽しみを知ってほしい

という一心から、

「今日こそは」「今度こそは」

と期待をかける分、子供が動けなかった時の落胆は大きく、

期待を裏切られたいら立ちを子供本人に向ける

という最悪のことをしていました。


6年生の最後の移動教室は、

「当日まで分からない」という思いから

準備はしたものの、結局行けませんでした。


子供のクラスメイトの保護者達が

移動教室の話をするたび、

私はいたたまれない気持ちになりました。


子供が不登校でも、保護者会に出席しなくなったら

完全に諦めたことになりそうだったので、

自分のルールとして、出席していましたが、

ある時の保護者会で、かなり長い時間、

移動教室のビデオを視聴したことがありました。


「うちは参加しなかったので帰ります」

で良かったのでしょうが、

息子が参加出来なかったことを意識しすぎて言いだせず、

自分の息子だけがいない移動教室の思い出を

涙をこらえながら惨めな思いで見ていました。


私の中で不登校が長期化することへの危機感があり、

移動教室でリカバリーしてほしかった。

でもその希望は断たれました。

その後も、卒業式までは、中学入学までは、高校受験までは、

と節目節目で何とかなってほしい

という願望が、焦りにつながっていました。


だから、常に頭の半分くらいは

長男が元気になるための情報収集に使っていました。

カウンセリング、栄養療法、

神経伝達にアプローチするカイロ、精神科・・・

あらゆる手段を試しました。


自分が親から「女だから学費をかけられない」

と大学に行かせてもらえなかった悲しさから、息子には

「あなたのために何でもする」

「お金がいくらかかっても惜しくない」

と伝えたかった。

それが息子に対する愛情表現だと思っていた。


でも実際は、本人の気持ちを置き去りにしたまま、

「私も頑張るから、あなたも頑張りなさい」

という押し付けになっていて、

いつの間にか息子の重荷になっていました。


私が次から次へと見つけてくる治療法に

長男は次第に消極的になっていきました。


何度か治療の予約を流してしまった時、

私は、治療の必要性や、

頑張って治療に行かないことを責めるようなことを

言ってしまいました。

すると、ずっと黙っていた長男が、

「俺なんかに何もしなくていいから、あいつら(弟妹)にもっと金使ってやれよ!!」

と言って、泣かれたことがありました。


親や学校、自分を支援してくれるすべての人たちに対して、

期待に応えられていないことが苦しく、

彼は自分を責め、傷ついていました。


親が期待するから、自分のためにしてもらってるから、

今までたくさん迷惑をかけたから。


そんな風に考えると、

自分の気持ちが言えなかったんですね。


それまでも、気のない「うん」「わかった」は

本音ではないと気づいていたものの、

息子の本心を知った時、


辛かったろうなぁ、

かわいそうなことしたなぁ、

何で分かってあげなかったんだろう、

ごめんね、ごめんね・・・


涙と後悔の嵐でした。


不登校のベースを作ったのは父親でも、

長期化させていたのは私だったのかもしれない。


それからは、変わらない状況に心配しながらも、

大人の男性として扱うよう意識し、

本人の意思を尊重することにしました。


ある時、「どうしても頑張れない人たち」

という本に出会いました。

まさに長男を表現したようなタイトルだったので、

気になって購入しました。


そこには、


頑張る人へのチャンスや支援はたくさん用意されているけれど、

頑張れない人への支援はない、

しかし、本当は頑張れない人こそ支援が必要なのだ


ということが書かれていました。


それを読んで、目が覚めた思いでした。

私は信じていなかった。

やる気のないように見える態度を日々目の当たりにして、

息子が前を向く未来を、心の中で諦めていた。

でも頑張れていないだけで、

本人は、諦めたなんて一言も言っていない。


頑張りたいけど頑張れない辛さ、

それを長く抱える苦しみは、

経験した人にしか分からない。


学校に行けなくても、

毎日ご飯を食べて、お風呂も入って、その日を生きて、

いつか普通の子に追いつきたいって

ちゃんと思っている。

それを、いつか出来るよって、

私が信じないでどうする?


どんな状態になっても寄り添っていこう、

30歳まで変わらなくても面倒を見よう、

そんな決意を新たにしました。


そんな長男も今日で18歳。

今では前を向き、登校の日数を増やし、

卒業後の進路も見つけました。

卒業から逆算して、今出来ることを考え、

自分のペースでチャレンジを重ねるようになりました。


涙、涙の子育てでした。

そして私も子供に育てられました。


長男を筆頭に3人の子育てをして学んだことは、

意味ある言葉を伝えるよりも、

間違いを正してやるよりも、

子供を信じてあげることが大事。


親も傷つきます。

だから、そのダメージを最小限に抑えるために、

またダメかもしれない、

とか、

期待してはいけない、

と子供が失敗する前提で考えてしまうこともあります。


それは子供に伝わります。


でも、ネガティブな目で見られるより、

信じてもらえた方が力が出せるのは

当たり前ですよね。


長男のことはこれまでブログに書きませんでした。

でも、人としてもう大丈夫、と思えるところまで

成長したと思うので、息子の成人の誕生日を機に、

同じ思いをされた方の参考になればと思い

不登校の子育てについても

発信していこうと思いました。


モラハラの心の傷を抱えながら、

ワンオペで、さらに子供が不登校、

という状況の辛さは、

何年も経験した私にはよく分かります。


特に、自分ではなく子供のことなので、

心配や不安は一層のこと。

でも、子供は親の状態や接し方から

非常に大きな影響を受けます。

だから、まずは親御さんが心身ともに

健康でいられることが大切です。


モラハラに限らず、子育ての辛いお気持ちも

ぜひお話しくださいね。

お待ちしております😊

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